記者バカ一代 マル秘取材メモで振り返る、昭和&平成「記者会見」裏面史

号泣!大爆笑!居直り!記者会見に見る、昭和・平成史

斉藤慶子 キャンギャルから芸能界へ、次から次へとオトコが現れる「魔性すぎる魅力」の根源とは

                               

 あのキラキラした瞳で見つめられ、ちょっと鼻にかかった声で「そんなことあるわけないじゃないですか~」と言われようものなら、底意地の悪い芸能記者らも、つい突っ込んだ質問を躊躇してしまう。

 それがかつて「魔性の女」として芸能マスコミに次々と話題を振りまいてくれた、斉藤慶子である。

 彼女はJAL沖縄のキャンペーンガールから芸能界入り。

 しかし「某パイロット」に始まったその華麗なる恋の噂は鶴見辰吾石立鉄男田中健江川卓野口五郎神田正輝沖田浩之と枚挙にいとまがなく、当時の芸能マスコミは「女・火野正平」と評した。

 コンプライアンス厳守の現代なら「誰がそんな失礼なこと言ってるんだ!」とバッシングされるであろうニックネームも全く意に返さないモテっぷりを、いかんなく発揮してくれたものである。

 そんな斉藤と「必殺シリーズ」で人気だった京本政樹との熱愛が、一部週刊誌に報じられた。1988年秋のことである。

 だが京本はその年の1月に一般女性と結婚したばかりで、報道が事実なら不倫関係となるわけだ。

 同年9月11日、六本木のテレビ朝日で記者会見を開いた斉藤。

「私は潔白ですからね!」と表明するかのような純白の衣装で報道陣の前に登場すると、やはりキラキラした瞳で、こう語った。

「あの報道には本当にビックリしたし、腹が立ちました。京本さんとはお仕事で何度かご一緒したことはありますし、パーティーの流れで5~6人でお酒を飲みに行ったこともあります。でも、誤解もいいところです。私も年頃だし、結婚もしたいから…困ります」

 むろん京本も「何度か共演はしていますが、デートなどしたことはない」と全面否定。

 当事者が否定するのは当然のことだが、真意はともかくとして、なぜ彼女にはこう次から次へと男性との噂が流れるのか。

 しかもその大半は、番組での共演がきっかけだ。

 その理由を、彼女を知るテレビプロデューサーが明かしてくれた。

「彼女は熊本出身なんですが、芸能界入りしてからも変にスレたところがなく、誰に対してもフレンドリー。ただ、いかんせん、あの美貌とナイスバディですからね。男の方が勝手に誤解してしまうんですよ。だから彼女が本気かどうかは別にしろ、相手の男がソノ気になって燃え上がってしまう、というケースが多いように思いますね」

 斉藤は1997年に12歳上の男性と結婚。

 2008年に離婚後、2011年に再婚しているが、一昨年は「還暦ビキニ」も見せた。

 昨年8月に出演した「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)では「運動も料理も嫌いだから、キャベツを1日1個食べた」と独自のダイエット法を明かし、スタジオを沸かせている。

 久々に目にしたその立ち振る舞いに、もはや死語となった「魔性の女」というフレーズが脳裏をよぎったのである。